いっぱい迷惑をかけたし、
従業員にも苦労をかけた。
今は懐かしく思えてきます。
矢野 博丈
■矢野 博丈(やの ひろたけ)
1943年4月19日生まれ
広島県東広島市福富町出身
中央大学理工学部卒業後、
妻の実家のフグ養殖業を継いで失敗。
夜逃げ同然で上京し、
百科事典のセールス、ちり紙交換など、
様々な職を転々とする。
1972年 移動販売業の矢野商店を創業。
1977年 大創産業を設立し、社長に就任。
1987年 「100円SHOPダイソー」の展開に着手。
以降、100円ショップのトップ企業となる。
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矢野 博丈・名言
週に二回は
会社が潰れる夢を見る。
いいことは長く続かない。
そもそも悪い状態が当たり前。
企業の寿命30年説も
もっと縮まっているのが実感です。
今や20年、会社が
持てばいいと考えています。
潰れるのが怖いから
経営者は頑張れる。
起業家にとって
必要なのは、
やる気よりも
継続することです。
持続力と言ってもいい。
辞めたくなっても
耐えて続ける。
「これでつぶれていくのか」と
思ったこともありました。
でも、生き延びたくて
頑張りました。
儲けたいとか、
会社を大きくしたいとか、
一度も思ったことはありません。
焦る必要はまったくない。
一歩ずつでも、
自分をいい方向に
導いていけばいい。
やってきたことが
良いか悪いかは、
ダイソーが潰れる時に
ならんとわかりません。
同業の100円ショップを見て、
当社は商品や売場づくりなど、
すべての面で
負けていると感じました。
急成長してきた
セリアや、キャンドゥのおかげで
「潰れるかもしれない」と思えた。
その危機感があったから
持ち直すことが出来た。
努力は大切だけど、
決して努力が
万能ではないということも
知っておかなければいけない。
いくら努力しても
ダメなときはダメ。
努力ですべてが
解決すると思うのは
おこがましいこと。
腐ったらいけない。
運が悪いときほど、
自分は成長する機会を
人より多くもらえたんだと
考えた方がいい。
世の中には、
才能が豊かな人もいる。
大部分の人はそうじゃない。
自分に才能がないことに
気づいて、
とにかく
努力しなければいけない。
それしか生き残る方法はない。
運も能力もない
私のような人間でも、
一歩一歩真面目に
一生懸命働けば、
運の女神が
ほほ笑んでくれる。
最終的には「運」ですよ。
運は親や先祖から
もらったものが半分、
残りの半分は
毎日一分一秒
自分がつくっている。
私も一生懸命働いたときに、
運をつけていたのだと思います。
儲けたいとか
見返りを欲しがらずに、
ただただ働いたんです。
明るく店をやっていると、
そのお客さんが
何も買わなくても、
他のお客さんが
引き寄せられてくる。
やはり明るさは、
接客の基本なんだね。
人間として成長するためには、
確かに勉強は大切。
だけど、
座学で学んだ知識は
実際には
そのまま通用しません。
やはり頼りになるのは、
自分の体験から得た知識。
出世しようと思ったら、
運を良くするしかない。
いっぱい起きる現象の中から、
良いツキをどんだけ掴むか。
恵まれていることを
感謝するとか、
人のためにとか、
神様やお天道様が
喜ぶような生き方が
運ですよね。
挑戦しないと生き残れないし、
挑戦したからと言って
生き残れる保証もない。
最近の若い人は、
すぐに結果を求めたがる。
努力した成果というものは、
3年先、5年先に出てくるものだ。
我慢して努力を重ねて
いくしかないのに、
いますぐ結果が欲しいから、
この方法がダメなら次、
それもダメなら次というように、
右往左往している。
これじゃ何ひとつ
モノにならないよ。
会社が大きくなりすぎることは
恐ろしいと、
ずっと思ってきました。
小売業のオーバーストアは
非常に恐ろしい。
「オーバーストアは地獄じゃけ、
あまりたくさん店を出さんでいい」
と社員にも
繰り返し言ってきました。
努力しないスタッフは、
努力が嫌いで
サボっているわけじゃなくて、
努力のきっかけが
ないだけだということを
忘れたらいけない。
上司なり先輩なりが
怒って気付かせる必要がある。
努力しはじめると、
いろいろ面白くなって
勝手に努力するようになる。
それまで粘り強く
叱り続けることが、
私の唯一の社員教育法だね。
お客さんの考え方は
常に変化します。
それに合わせることが
何よりも大事です。
業績が良いときが一番怖い。
いい状態になると、
皆がこのまま良い状態が
続くと思ってしまう。
これが一番怖いんです。
良い事は長く続きません。
わしは、人を喜ばせるのが
好きなんです。
笑わせるのが好きで、
驚かせるのが好きじゃけえ。
これから安さではなく
人間で売る。
21世紀には
それしか生き残れんでしょう。
家族には
いっぱい迷惑をかけたし、
従業員にも苦労をかけた。
今は懐かしく思えてきます。
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